あけましておめでとうございます。飛鷹です。
今年も当ブログをよろしくお願いします。
さて、新年1発目はC99の参加レポートです。
「最近のコミケは新規参入の(心理的)障壁が上がっている」という話も聞きますので、サークル出展するとどうなるのか、初出展の裏側をお伝えします。
「こんなんでもデカい顔して参加できるんや!」と思ってもらえれば。
申し込み
2019年の冬、一般参加していた私は会場の瘴気に当てられて申し込みセットをお買い上げ。別の言い方をするなら「酔った勢いで」(※酒は飲んでいません)。
一般参加は何度かしていたし、大学のサークルが出店する際にお手伝いに行ったり、某合同誌に寄稿したり(下記記事)という経験はあったが、自分のサークルを持つ・出展するという点で言えば初めて。
当選
申し込みしたC98には無事当選。
あなたのサークル「ねこのまどろみ」は、コミックマーケット98で「火曜日西地区 "こ " 33a」に配置されました!コミケWebカタログにてサークル情報ページ公開中です! https://t.co/2nuBVTeK1q #C98WebCatalog
— 飛鷹@C99お疲れ様でした (@G_Deutschland) 2020年3月11日
が、この後COVID-19の拡大によってC98は中止に。その後C99も延期を繰り返し、2年間の空白期間が生まれる。
この間私は原稿を全く進めなかった模様。どうして?
改めて当選
延期を繰り返していたC99が2021年冬に開催されることとなり、私は無事に当選。
あなたのサークル「ねこのまどろみ」は、コミックマーケット99で「金曜日東地区 "ネ " 42b」に配置されました!コミケWebカタログにてサークル情報ページ公開中です! https://t.co/EmZeYHzvFr #C99WebCatalog
— 飛鷹@C99お疲れ様でした (@G_Deutschland) 2021年11月12日
えー幸か不幸か受かってました
何も準備してません(白目)
この報告を旅行先の別府亀の井ホテルで受け取った私は、「そういえば申し込んでたわ」とすっかり忘れていたご様子。
延期した際には改めて申し込み手続きをしているはずなんですが……。
ホテルの温泉に身を沈めながら、1ページも出来上がっていない原稿に思いを馳せてみるも、「残り1ヶ月ちょっとでどうにか完成させるしかない」との結論に至る。それはそう。
原稿
というわけで11月半ば~12月半ばまでは原稿作業。
印刷所は大学時代にお世話になった「ちょ古っ都製本工房」で決めていたため、ここの入稿期限を見据えての執筆が必要。
具体的に言えば、「10・8・6営業日コース」のどれかだ。4営業日コース及び翌営業日コースは一気に価格が上がるため、できれば使いたくない。
また、1ヶ月で20日分を書き上げるのは到底不可能なため、3~4分割することに決定。分割商法に手を出した瞬間である。
尤も、「旅行概要」「1日目~5日目」だけでB5サイズ82ページという立派な冊子になってしまったため、原稿が完成済みであっても分割はしていたかもしれない。纏めていたら200ページ突破しているんじゃないのか?
他、一応ブログ版も完結させる気はあるので、冊子版はプラスアルファの情報を盛り込むことにする。
同様の理由で、旅行中の写真はフルカラーで印刷。タダで閲覧できるブログがフルカラーで、有料の冊子がモノクロってのはね……。印刷費が高騰するが、必要な経費だ。
原稿はまずGoogleドキュメントで本文だけ書いていき、後からWordにぶちこんで写真とくっつける作戦。ただし、本文と絡める写真は頭の中で選抜しながら書き進めているし、強調などを使う箇所も予め設定している。
表紙に関してはPowerPointでサクッと。82ページもあると背表紙に文字を入れられるため、表紙+背表紙+裏表紙が一体となったファイルを作成して、タイトルを入れてもらった。
12/16に無事入稿・入金。
事前準備
原稿は無事に倒したが、初参加だとここから様々な準備が必要で、少し苦労する。
「以前のものを使い回す」「過去のテンプレを元に作る」という選択肢が無いし、「前はアレを忘れたから今回は持っていこう」という流れにもならない。全て1からの準備だ。
結論から言えば、2週間で全部揃えるのは意外に面倒だった。お買い物などは早めに済ませておくと吉。
お買い物
サークルスペースに置く物品を揃えなくてはならない。
また、今年はCOVID-19対策で必要となるものが増えている。
- 敷布(100*110cm程度)
- 値札、値札用スタンド
- アクリルスタンド(お品書きを掲示するもの)
- コイントレー
- コインケース
- 見本誌用ビニールカバー
- 除菌シート
- 各種紙類
- マスキングテープ
- (机の上に置く物ではないが)名札ケース
書き出すとこんなところか。
これらはだいたいヨドバシ・東急ハンズ・通販(Amazon/ヨドバシ・ドット・コム)で買い揃えた。地元にヨドバシがあるとクッソ便利ですね……。
こういった小物を揃えるのに数千円は消費する。登録費用や冊子印刷代でウン万飛ばしているので、その上での出費はちょっと痛い。
何か使い回せるものが部屋に眠っていれば、叩き起こしたほうが安く済むだろう。
例えば私は名札ケースを部屋から掘り起こしているし、マスキングテープは模型工作用のものを使っている。
お釣り
小銭は2019年からセコセコ用意しており、70枚ほどの100円玉が貯蓄してあったので問題なし。1000円札は30枚ほど下ろしてきた。
小銭が足りない時は銀行で棒を用意してもらうことになるだろうか。現金払いオンリーの店で1000円札を崩しておくといいかもしれない。鉄道島はキャッシュレス対応サークルが結構あったけど。
小銭は上述のコインケースに、1000円札は封筒に入れて持っていく。
お品書き
Twitterでの宣伝及び机上掲示用のA4お品書き、机の前に貼り付けるA3お品書きを作成。
デザインはパワポでパパパっと、印刷はコンビニで。
割引券
分割商法に手を出してしまった以上、とりあえずで第1部を買ってくれる人には何か特典を付与したい。そんな考えから、第2部の割引券を作成することに。
パワポでA4サイズのスライドにハガキサイズの枠を4つ作り、ケント紙(長門屋の美彩紙A4・ナ-962)に印刷。カッターと金属定規で裁断した。
意識低い模型作り(下記記事)などの経験が生かされているが、たぶん裁断機を用意したほうが楽だった。
名刺
割引券同様、こちらもパワポでデザインして自宅プリンタで印刷。サンワサプライのマルチ名刺カード(JP-MCMT01N)に合わせて作成した。12/30の夜に。
用紙によってはWordのテンプレも使えるが、自分にはどうにも使いづらかった。パワポで枠を書いたほうが楽な気がする。
名札ケースはヨドバシや東急ハンズで買ってもいいが、私は先述の通り使い回した。
ちなみに、大学時代の就活イベントで使っていたケースである。
委託依頼サークルとの調整
今回はサークル「短い4両」様からの委託を受けている(中の人はリアル知り合い)。そのため、細かい調整をしたり、サークルチケットを渡したり、運営に出す見本誌を受け取ったりという作業を行っている。
なお、向こうも出展経験はない模様。自分の面倒見れるか怪しいのに人の面倒まで見るとか考えなしかお前???
事前サークル受付
例年のやり方は全く知らないが、今回は運営に見本誌を提出する必要があるらしい。当日でOKとのことだが、念の為前日に済ませてしまうことにする。
12/30、コミケ1日目を終えたばかりの東京ビッグサイト。前日搬入組に混ざって東ホールへ向かう。
なお、入場には前日搬入の手続きが必要だったが、済ませていなかったのでその場で用紙に記入。受け取ったサークル作業員証を首からかけておく。
17時から翌日の準備が始まり、各スペースに見本誌提出用の封筒が配られていく。机の数が膨大なため、私のスペース(東5ホールのド真ん中近辺)にブツが来るまで50分かかった。
委託された3冊も含め、袋詰めしてボックスに投函。
正直、当日も言うほど混んでいなかったため、前日搬入の必要がなければ当日で良さそう。前日に会場の雰囲気を感じ取れるのはメリットだが。
当日
朝6時前に起床し、7時半ごろに国際展示場駅に到着。
既に到着していた売り子(先述の「短い4両」様代表)とお隣さんに挨拶し、自分のスペースを飾り付け。
といっても設置物は最低限なので、それほど時間はかからない。
100*110の敷布を設置し、A4サイズのアクリルスタンドにお品書きを収めて配置。
値札も同じくアクリルスタンドで。
大量に頒布物が出ていくことはないだろうと、在庫は背後のダンボールにぶち込んでおき、机上には見本誌と無料配布物のみ置いてある。
机の前にはA3サイズのチラシを張ったが、×4枚収めるスペースがあったので、もっと印刷物を持ってくるべきだった。次回は何か考えておこう。
コイントレー、コインケース、1000円札の封筒、売上記録用のノートなどを用意している。
なお、スペース後ろの荷物置きは手狭なイメージだったが、今回はサークル同士の間隔が空いているためか、こちらも余裕があった。
この後は16時の閉場まで居続け、東2のギャルゲ島を覗いたり、西館の企業ブースに遠征した際に雪に見舞われたりした。
所感
- 今回は初参加ということで、目標は「2桁冊捌く」だったが、見事に達成。
- しかし常連サークルからは「人が来ねえ」という悲鳴が上がっており、やはり入場者数制限の影響は大きいようだ。鉄道島はマシな部類だったようだが、本来ならもう少し売れたのかも……?
- スペースには立体的なブツがあると映える。幟を用意するのは大変だからパスするとしても、机上にラックを用意する・見本誌を立てて配置するスタンドを買ってくる、などはできるかも。
- 人が少ないため、トイレは並ばず使えたし、展示場内の飲食店も利用できた。何ならサラダの値下げをしていたくらい。
- 鉄道島の謎文化は生き残っていた。三本締めもやった。
- 一方で鉄道島名物「延々自分語りして何も買わずに帰っていくおじさん」は見られなかった。いや、来られても対応に困るのでいいんですけど。
- 売上はノートで管理した。弱小サークルだと1時間に1回お金の出入りがあるかどうかなので、お札や硬貨の種類ごとに出入り数を記録しておくと良さそうだ。大手でやったら多客時にオペレーション崩壊するだろうが。
- C100の申し込みセットは現地でお買い求め不可だった。私がそうであったように、「現地の勢いに流されて自分もセットを買う」ということができないため、熱の冷める人が出てきそうだ。
- 帰りは東京駅に用事があったため、JRバスを利用。1本待ったが、その価値がある快適さだった。おかげで寝落ちしてしまった。
- 改めて見るとりんかい線高いっすね……。
全体的に見れば「コミケ・リハビリ編」といったところか。不完全な形であっても、まずは開催できたことを良しとしつつ、次回はコロナ前の盛り上がりに戻れることを願いたい。でも初サークル参加の立場だと少なめの客で「練習」できたので良かった説。