こんばんは。飛鷹です。
昨年12月末より運行を開始した、阿佐海岸鉄道阿佐東線のDMV(デュアル・モード・ビークル)。1月早々に乗車してきましたので、今回の記事はそのレポートになります。
予約
DMVはこのサイトから事前予約が可能。
その場で乗ることも可能だが、本数は多くなく、また定員も少ないため、旅行勢は予約しておくのが安全だろう。
年末年始はコミケやら何やらの対応に追われていた私は旅行前日にポチった。2022年も旅行への意識が低い。
阿波海南~宍喰温泉で700円。
阿波海南へ
東京から「のぞみ」「うずしお」と乗り継いで徳島へ。
めっきり特急の減ってしまった牟岐線を普通列車で爆走すること2時間、現在の終点・阿波海南駅に到着。
阿波海南から海部方面への線路は途切れている。
代わりに、写真左側から道路が伸びており、途中から線路に変わって、海部方面に接続している。
乗車
15:44阿波海南発のDMVが到着。
予約している人は運転手に名前と席番を告げて乗車していく。この確認タイムのため、乗車には少し時間がかかる。
車内は元がマイクロバスのため、かなり手狭な印象。おまけに私の予約した5Aはタイヤのある場所で、足を収めるスペースに苦労する。
お隣さんがいる場合は荷物を置く場所にも困るだろう(体勢的に膝上が使いにくいので)。
阿波海南駅を出発すると、早速線路に入るためのモードチェンジだ。車内放送(自動放送)で海南太鼓の音が流れ、車体が僅かに動くのを感じる。それから30秒ほどで「Finish.」のアナウンス。意外と早い。
ちなみにこの「Finish」、読みを文字で表現すると「Finish」ではなく「フィニッシュ」ですらなく「ふぃにっしゅ」だったのでちょっと笑ってしまった。
宍喰温泉へ
ここから甲浦駅までは線路上を走行する。
20~30km/h程度だろうか、それほどスピードは出ていないが、ジョイントを通るたびに音と振動が激しく響き渡る。鉄道車両と比べて小さい・軽い車体が影響しているのだろう。
終着駅だった甲浦駅からは新たにカーブの勾配が伸びており、地上の道路に接続されている。
ここで再度モードチェンジを行い、今度は海沿いの道路を北上。
道路を進む時は本当にただのマイクロバスだ。この辺は道路状況が良いのか、あまり揺れなかった。
なお翌日乗った別のマイクロバス(宍喰から牟岐駅方面へ)はメチャクチャ揺れた模様。
16:15、終点の道の駅宍喰温泉に到着。
この場所、実は宍喰駅から1kmほどの距離なので、海南方面から来るなら終点まで乗らず歩いても到着時刻はそう変わらない。
が、DMVは半分公共交通機関、残り半分はアトラクションみたいなものなので、今回は途中下車無しで。
改めて車体下部を覗き込んでみると、鉄輪がしまい込まれているのが分かる。
所感
DMVは課題が多く、ともすれば「バス・BRTでいいじゃん(じゃん)」に行き着いてしまう。
その点、阿佐東線での運用というのは都合がいいのかもしれない。
- 高架線やトンネルなど、地方ローカル線として比較的整った既存設備を使い回せる
- 乗客が多くなく、定員の少ない車両でも問題にならない
- 室戸方面へ直通便を出すことで(土休日運行)、悲願であった徳島方面との繋がりを確保できる
- (「世界初」かは怪しいが)日本初なので真新しさがあり、観光客を呼び込む材料になり得る
- 上述の通り、アトラクションとしての楽しさもある
ともあれ、営業開始したからには長持ちしてほしいところ。
旅行の民は乗りつぶしついでにでも乗りに行ってはいかがだろうか。
おまけ