こんばんは。飛鷹です。
3/25~26の2日間、現地観戦してきましたので、今回はそのレポートになります。
現地は
8時半の甲子園駅前。チケットを買い求める待機列は存在せず、人間の密度が薄い。
お隣さんはおらず、外野席の上半分はすっからかんなど、まばらな観客。
合わせて、球場内の店もやっていたりいなかったり。
試合が始まれば、球場に響くのは金属音とベンチからの声。ブラスバンドは録音だし、ビール売り子は黙って歩いているし、大音量の声援も聞こえてこない。夕方の試合でアルプススタンドに現れがちな、キレキレダンスを披露する謎の兄ちゃんも不在だ。
総じて、非常に静かという印象を受けた。いっそ不気味なほどに。
3/25
この日はバックネット裏から。
お安い外野席は比較的早期に売り切れ、内野席とバックネット裏は大して値段も変わらないので、せっかくだから……とこちらを選択した。
近くにはデスク付きの席があり、ノートPCで記事を書いている記者らしき人々の姿も見えた。
第1試合 中京大中京2-0専大松戸
1回戦最後の試合、注目の中京大中京・畔柳が登場。しかし、序盤はスピードこそ出るものの、少しコントロールに苦しむ。
それでも中盤からは調子を上げ、2桁奪三振の力投を見せた。
が、この試合で最も惹かれたのは専大松戸・深沢のピッチング。
135キロ前後のストレートとスライダー、カーブが面白いように決まり、被安打3・与四死球2の快投。9回に140キロを記録するなど、最後までバテずに投げきった。
決勝打となった櫛田のランニングホームランだが、「無難にレフト前ヒットで処理していれば本塁刺殺できたかも」というのは結果論だろう。
それだけ、あまりに1点が重い試合展開だった。エラーも試合を通じて1個しか出なかったし。
第2試合 仙台育英13-5神戸国際大学附属
小雨が降り、寒さを感じる中での一戦。
仙台育英打線は序盤から好調で、2アウトでのチャンスを潰さない。
先発・松田は直球主体ながら、変化球が効果的。緩いカーブやチェンジアップを上手く混ぜていた。
点差がついた後半は渋谷→吉野とつなぎ、1回戦で投げた伊藤・古川を温存することに成功した。
一方で神戸国際大附・阪上は1回戦に引き続き球速も出ず、どうも本調子でなさげ。試合後に出た記事を読むと、やはりコンディションはイマイチだったらしい。主戦投手でクリーンナップという大黒柱、夏までにしっかり回復してほしい。
打線も、4番・西川など振れている打者はいたが、タイムリーが8回まで出なかったのが痛かった。
第3試合 健大高崎0-4天理
雨は上がったものの、身体が冷えていたので、カレーや焼きそばの熱で身体を温めながら観戦。
天理先発・達は148キロをマークするなど、初戦の疲労を感じさせないピッチング。大型投手の割に、フォームにもぎこちなさを感じなかった。
対する健大高崎は野中を先発に立てたが、ストライクは取れるものの天理打線にいい当たりを飛ばされ、早々に継投。
変わった今仲は怪我明けとのことだが、ストレートが走っており、こちらも好投。互いに牽制で1つずつアウトを取るなど、投球以外も○で、中盤は守り合いとなった。
それでも、強打の健大高崎はいい当たりのファールや外野フライを飛ばしており、達が疲れて球威が落ちたところで捉えるか……と思っていたが、最後まで流れは変わらず。
むしろ天理が健大高崎のエース・高松から7回にダメ押しの2点を奪って逃げ切った。
3/26
今度は何とか確保できた外野席から。
内野席と違い、外野席は前の方しか売りに出されていないようで、かなりの好位置が用意された。
第1試合 鳥取城北0-1東海大相模
両チームとも先発を入れ替えてきてどうなるか、というところだったが、息詰まる投手戦となった。
鳥取城北・山内はカーブやフォークを多投。ストレートは130キロ台ながら、東海大相模打線をうまくかわす。
100球付近でさすがに疲れが見え始めたが、2四球を出した8回表も0で切り抜け、9回は救援したエース・廣田がやはり0でしのぎ、最後まで崩れなかった。
東海大相模・求もいい当たりをされながら無失点投球、5回からエース・石田に繋いだ。
9回裏は先頭・岸野の2塁打から同点のピンチを招くも、廣田・松田に渾身のストレート連投。142キロを記録するなど、力のこもった投球で完封リレーを完成させた。
鳥取城北は3番・畑中がいいバッティングをしていたが、1アウト1・2塁の3回裏に放ったレフトへの当たりがヒットにならなかったのが残念。
第2試合 具志川商4-8福岡大大濠
第1試合とは逆に、序盤からスコアが動く。
守備が悪いわけではなく、福岡大大濠捕手・川上は何度も盗塁や走塁を刺し、具志川商の粟國・新川両投手は遊撃手兼任とあって好フィールディングで魅せる。5回裏終了時点で両チーム無失策。
後半に入っても激しいせめぎ合い。8回表は具志川商バッテリーがスクイズを外し、10回裏は先頭を出すものの大濠守備陣が併殺を完成させて耐える。
結局、試合が決まったのは11回、福岡大大濠8番・松尾のホームランで均衡が破れると、堰を切ったように計4得点。「下位打線に置いているがキーマン」という監督の言葉通り、松尾の挙げた得点が決勝点となった。
制球のいい大濠エース・毛利が押し出しで失点したり、マウンドを降りてサードに回った具志川商エース・新川が直後にエラーしたり、選手の消耗具合を感じさせる総力戦だった。
第3試合 市和歌山1-2明豊
投手戦、点の取り合いと来て、今度はまた投手戦。
お互いにランナーは出すものの、ゲッツーやランダンプレーを冷静に処理して3回まで0-0の進行。
4回に明豊3番・米田が同姓対決を制して先制ホームラン。
毎回打線を組み替える明豊だが、4番→3番と前倒しになった米田もきっちり仕事を果たした。
市和歌山は6回に同じく3番・松川が同点打。
松川はどの打席でも非常に内容が良く、大きく足を上げるフォームでタイミングを合わせると、しっかりミート。打球の伸びも良い。第4打席では四球を選んだが、見送り方にも余裕が見られた。
市和歌山が5回からエース・小園を投入したため、このまま同点で進む展開も考えられたが、7回に明豊が決勝点。
試合前、1回戦で2安打の竹下がベンチスタートと分かって少し驚いていたが、その竹下が一打勝ち越しという場面で起用されると値千金の決勝打。追い込まれてからのスライダーに食らいつき、見事にレフト前へ運んだ。
大会を通じて
今大会は接戦・投手戦・延長戦が多く、見ていて非常に面白かった。
消耗が比較的少なかったからなのか、各投手が持ち味を発揮する試合も多数。達と畔柳はよく休んでくれ。優勝投手の石田を始め、上田西・山口、福岡大大濠・毛利、専大松戸・深沢など、軟投派の好投が光った。
が、各所で指摘されている通り、打撃についてはコロナ禍ゆえの練習不足があったか。
大差の試合や打撃戦の接戦はあまり生まれず、大会1号は金属バット導入後最遅とのこと。ホームランの数自体も1桁、9本しか生まれなかった。
豪快なバッティングは夏を楽しみに待ちたい。
あと、四死球や失策ってやっぱクソだわ。
おまけ1
3/27はチケットが取れず、 鉄道模型の運転会へ参加。
おまけ2
3/28は雨予報だったので志摩マリンランド・鳥羽水族館をハシゴ。
特に志摩マリンランドが3月末で休止ということでね。