こんばんは。人生で初めて、気分が悪くなるまで酒を飲んでしまいました。飛鷹です。
もっとも、飲んだ量は「ほろよい×紙コップ1/3」と「カシスオレンジ×グラス1」だけなのですが。弱いなあ。
やっていることはとんでもないのに、淡々とした語り口で読みやすさは抜群。鉄オタというより地理オタクに近い視点のため、鉄道に詳しくない人も含めて万人の旅情を引き出してくれるのではないでしょうか。
ただ、この本は突如としてパワーワードをねじ込んでくるため、油断していると直撃します。その一例がこちら。
- 「誰もいない大きな民家のなかを木製の農具に触ったりしながらうろうろするのは、空き巣に入ったようで、たのしい。」
- 「国電は高尾が終着で、酔っぱらいの乗越し客の多いことでは日本一の駅である。」
- 「しかし阿呆らしさもここまでくると、かえって厳粛な趣を呈してくるかに私は思うのだが。」
- 「吊るしたての干柿は美しいが黒びてくると、なんだか数珠つなぎにされた睾丸のように見える。」
パワーワードは普通の文章の中にそっと埋め込むからこそ輝くんだなあ、ということを改めて認識させられました。
そのあたりもコミで、私もこんな紀行文を書いてみたいものですね。