ねこのまどろみ

旅行系サークル「ねこのまどろみ」のブログです。旅行記・プロ野球ドラフト予想・ゲームプレイレポ・鉄道模型工作など雑多に綴っております。

2020年甲子園交流試合終了につき

こんばんは。飛鷹です。

 

 

センバツ代替の交流試合が全日程終了と相成りました。

各校1試合のみ、ブラバンも声援も無い、甲子園の裏で県ごとの夏の大会が開催されているなど、例年とはあらゆる面が違う1週間。それでも、試合があるのはいいものです。

それでは、各試合の振り返りをつらつらと。

 

1日目

花咲徳栄3-1大分商業

打ち合いになるかな?と思ったが、花咲徳栄エース・髙森が最後まで崩れなかった。

初回からビタビタのコントロールで、ピンチらしいピンチもあまり無かった印象。

一方、大分商の川瀬は3回までに70球以上投じたが、その後は調子を上げて投げ切り、こちらも大崩れしなかった。守備陣もサード・神田、ファースト・上野らがいい動きを見せていた。

両チーム派手なやらかしも無く、最後までサクサク進行だった。

 

明徳義塾6x-5鳥取城北

7回まで明徳義塾がノーヒットながら2-1でリード。

このままヒット0の勝利を拝めるかとも思われたが、8回から点の取り合いに。最後はこの日最高のクリーンヒットで劇的なサヨナラ勝利。

四球→単独スチール→送りバント→犠牲フライでの得点など、随所に明徳らしい上手さが出ていた。

鳥取城北も8回の集中打は見事だった。しかし8裏に2点返された後、9表の攻撃があっさり終わった分、流れを失ったか。

 

2日目

広島新庄4-2天理

両投手の投球テンポが良く、それでいてランナーは出るため、序盤から目まぐるしい試合。

中盤以降、広島新庄は継投策がハマり、前半バタついていた守備陣も堅い守りを見せ、守備のチームらしさを発揮。

天理は昨秋も神宮大会でお目にかかっており、打線は強力なイメージだったが、今日は主軸にあと1本が出なかった。

 

創成館4-0平田

創成館らしい、継投と堅守での勝利。

付け入るスキをほとんど与えず、終盤の追加点も効果的だった。

平田もエース・古川が制球良く内角を付き、少ない球数で粘っていただけに、3四球をもらった2表に先取点が欲しかった。

 

明豊4-2県立岐阜商業

明豊・若杉が持ち味を発揮して7回1失点、9奪三振。スライダーは内外どちらにも威力を発揮、ストレートは最速140km/h弱ながらノビがあり、打者が振り遅れていた。

県岐商はコロナ禍による実践不足(独自大会も辞退)か、5エラーがあったが、投手陣はよく粘っていた。3回のチャンスで明豊センター・布施の好返球があり、本塁憤死したのが響いたか。

 

なお、両チームともベンチメンバーを多く起用。

特に明豊は20名全員を出場させたあたり、1試合限りの交流試合ならではの一面であった。

 

3日目

中京大中京4x-3智辯学園

下馬評通りの好ゲーム。

中京大中京・髙橋はデッドボール3つを与えるなど、特に変化球が抜けていて本調子では無かった様子。2日前、短いイニングとはいえ愛知県大会で登板しており、疲労もあっただろうか。

それでも、ここぞの場面でストレートをコーナーに決めて三振を奪っていたのはさすがの一言。最速は153km/hとスピードも出ていた。

 

智辯学園・西村も、4~7回と9回を三者凡退で切り抜けるなど、中盤以降は好投。特に右打者に対してバックドアのスライダーが有効に決まっていた。

試合前は継投策で来ると予想していたが、これだけ調子が良ければそら投げさすよなあ。

 

最後はサヨナラインフィールドフライという珍しい幕切れ。

先行後攻が逆なら勝敗も変わっていたかもしれない、そんな実力伯仲の試合だった。

 

加藤学園3-1鹿児島城西

初出場校同士の顔合わせは第1試合に続く好ゲームに。

加藤学園・肥沼、鹿児島城西・八方の両先発は制球が良く、前半は一定のランナーを背負いつつも無得点進行。やっぱピッチャーって制球力だわ。

後半戦、加藤学園が盗塁や好走塁など、足を上手く絡めて得点した。特にトップバッターの1年生・太田が躍動。サード後方のフライを上手くキャッチするなど、守備でも好プレーを見せた。

鹿児島城西はやや押し気味だった前半に1点も取れなかったのが痛かったが、9回の粘りはお見事。

 

4日目

履正社10-1星稜

履正社が鮮やかな先制攻撃からの逃げ切り。

守備のもたつきで先制される、コースヒットを3本くらい打たれるなどのアヤはあったが、星稜エース・荻原は低めのスライダーを見極められ、苦しくなったか。

星稜は3回から野口、安土と特徴的なフォームの両左腕がテンポのいい投球を見せ、7回で2失点。流れは作ったが、打線が履正社・岩崎を崩せず、盗塁も3回刺されるなど攻め手を欠いた。

 

国士舘4-3磐城

3回裏、国士舘は相手のエラーや打球処理のスキを逃さず3得点。同点に追いつかれた6回裏にはすかさず勝ち越しの犠牲フライ。いずれも効果的だった。

ただ、両チーム守備や走塁面でちょっとしたミスがあり、どこで流れが傾くか読みにくい試合でもあった。磐城・沖、国士舘・中西の投手成績も大きく違わず、粘りのピッチングを続けて完投した。

 

倉敷商業6-1仙台育英

序盤、仙台育英は鋭いスイングからヒットを生み、何度もチャンスを演出。しかし倉敷商の守備により、大量得点に繋がらない。特に4回表、1点先取された後にランナーの進塁を2回刺したのが大きかった。

すると、打線が中盤に逆転。5・6・7回は先頭打者が出塁したところをバントや進塁打できっちり進めており、堅実に得点した。

倉敷商は福家・永野の継投策もハマり、おまけに2人合わせて1四球。やっぱピッチャーって制球力だわ。

 

5日目

明石商業3-2桐生第一

明石商・中森は豪速球で押すというより、様々な球種を使い分けながら的を絞らせないピッチング。球数を抑えた分余力があったか、8回2死2・3塁ではインコースに投げきって三振、2点差の9回無死1・2塁ではゲッツーと、大事な場面で最高の結果を出した。

打線は6回、スクイズ失敗で流れを失いかけたところでタイムリー。8回には代打の山口がタイムリーと、いいところで点を入れた。

桐生第一も守りはよく、無失策。左腕・宮下からストレートに力がある右の蓼原へリレーし、相手打線のキーマン・来田を内野安打1本に抑えるなどして追いすがった。

 

帯広農業4-1高崎健康福祉大学高崎

帯広農が見事な甲子園初勝利。

序盤から相手エース・下のストレートについていき、チャンスで確実に得点。5回にも加点した。

守備陣は4失策しながら、肝心なところを締めて流れを渡さなかった。

健大高崎も塁上は賑わせたが、走塁死やゲッツーで逸機。持ち前の機動力を封じられた。

 

鶴岡東5-3日本航空石川

残念ながら外出中で観戦できず(一応録画は仕掛けたものの未確認……航空石川負けちゃったし)。

打力のある鶴岡東と2枚看板の日本航空石川、序盤から点を取り合う展開になった時点で、鶴岡東が優勢になったか。 先発・阿部もよく立て直した。

 

6日目

大阪桐蔭4-2東海大相模

大阪桐蔭らしい勝負強さを発揮しての勝利。

初回に1点先制した後、東海大相模・石田のテンポのいいピッチングに抑え込まれていたが、逆転された直後に犠牲フライで同点。8回裏にはこの試合初打席の藪井がレフト前にしぶとく落とし加点した。何だかんだで勝利を掴むのはよく見る光景。

 

ただ、東海大相模もわずか3安打ながら2点を上げ、接戦を演じた。石田も自らのボークと野選(記録は悪送球)があった7回1死満塁を1点で切り抜けるなど、大阪桐蔭打線をよく封じた。

 

尽誠学園8-1智辯和歌山

尽誠学園が打力を発揮。

甘い球だけでなく、低めに沈む変化球など難しい球でも強打し、4回までで8得点。先発・村上も球速は130km/h台中盤ながら、うまく散らして連打を許さなかった。

智辯和歌山は主戦の小林(樹)、矢田を後ろに回した継投策を取った。その分、ある程度の失点は考えていた気もするが、ちょっと点差が開きすぎたか。

 

山梨学院8-3白樺学園

最終試合。こちらも11安打と、山梨学院の打線が繋がった。

5回までは互角の進行も、6~8回で6得点。試合を決めた。守りの面でも、エースを故障で欠く中、1年生投手のリレーと無失策の守備で切り抜けた。

白樺学園も安打は10本。川波に今大会3号(柵越えは2本目)が出るなど、打撃の調子は悪くなかった。

が、5回裏無死1・3塁から点が入らず、27個目のアウトも走塁死で奪われるなど、詰めが上手くいかず。

 

なお、この試合では申告敬遠が使われた。

高校野球でも使用可能になった件、私はしっかり忘却していた模様。2020年はドタバタだったからね、仕方ないね。

 

雑感

全体的にロースコアのゲームが多く、ホームランはかなり少なかった。例年なら、1日2~3試合も見て1本のホームランにも出会わないというのは稀。

やはり、投手の消耗が少なかったこと、逆に野手陣は実戦経験が足りず、仕上がりきっていなかったのが原因だろうか。ただ、投手個人の制球力も結構良かった印象。

 

仕上がりきっていなかったといえば、エラーも結構出ていた。ノーエラーのゲームは毎年意外に少ないもので、1つ2つは珍しくもないのだが、1試合5エラーなんてのは……。守備のチームでもこの辺は苦戦していたように思われた。

 

試合自体はなかなかアツいものがあり、「あくまで交流試合です」という雰囲気は大して感じられなかった。ベンチメンバーを積極的に出場させていたことくらいだろうか。

 

特別感があったのはやはり声援・ブラバン無しという点だろうか。

代わりに手拍子が響いていたが、今回は一般客不在のため、手拍子をする側しない側が半々に分かれていた。いつもこうなら、東邦-八戸光星の悲劇は起こらなかったのかもなあ。

 

なにはともあれしあいいっぱいみれたのでぼくはまんぞくです。おわり!